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平塚市 K様邸 気配りのある手摺
退院を控え一生懸命リハビリに専念しているK様の為に。
寝室から和室を通り直線でトイレまで手摺を作りたい。
そんな希望をかなえる為に、PT・OT・ケアマネージャー、そしてご家族と利用者様と一緒に一時帰宅において手摺取付の位置と高さそしてその方法を検証しました。
考えればなんとかなる、ちょっとした気配りや工夫が利用者様の自立支援に繋がる。
寝室に置かれるベッドから立ち上がれば直ぐ入口は片引き戸。
和室にも繋がる場所だ。
ここは、独立型の跳ね上げ式手摺を取り付けました。
写真のように金物を付ける為には柱や壁が必要です。隣接する和室の柱と抱き合わせる為、桧の柱を加工して抱かせました。
普段は手摺を使用できる状態に保ち、ご家族はワンプッシュで跳ね上げが出来、出入りがスムースとなります。
引き違いのふすまの前は脱着式の手摺を連続させます。
ご覧の通りワンタッチで脱着できる手摺です。最大2メートルの幅まで施工可能ですので、この部分の手摺芯材はステンレスとなります。両側に接続される手摺材は木棒となります。
一直線に通った気配りの手摺。真正面奥がトイレとなります。和室からトイレの間の廊下には、福祉用具のレンタル手摺を置きベッドからトイレまでの動線を安全に確保致しました。
和室の奥洋間が寝室です。
次にトイレの気配り手摺です。
何でもないL型の手摺ですが、気配りのポイントは壁と便器の距離にあります。
一般の木造建築は、尺と言うモジュールで建築されています。トイレの横幅は通常が3尺寸法です。実際には壁と壁の内側での寸法幅は約78センチ前後になります。この寸法であれば特に横幅の配慮は必要ないのですが、K様のトイレは3尺よりも少し広い寸法で作られております。その為標準で取り付けてしまうと脇が広がり便座からの立ち上がりには力が入りません。そこで、壁からなるべく便座に近づける工夫をしております。ちょっとしたことですが、この配慮や気配りが無いと使えない手摺になってしまうのです。